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2004年12月15日

魅惑の事務

 「OLはインナーマッスルトレーニングで痩せろ」で事務職を冒涜するようなことを書いてしまいましたが、実は結構チマチマしたことが好きです。自分の部屋は散らかっていますが、意外と事務体質なのです。「遠回りなショートカットキー」で触れましたが、「こんなシステムじゃ能率悪すぎるよ!」などと頭を使うのはせいぜい2、3日、あっという間に過剰適応して思考停止状態で黙々と作業してしまいます。
 そんな自分が恐ろしくて、あまりにも埋没事務な世界には距離を取ろうとしていたのですが、今、見事なまでに首まで埋もれています。箱庭のようなデータベースをプチプチきれいに仕上げていくのは、無駄毛の処理にも似た恍惚感を生み出します。丸一日休むだけでも「一体あたし何やってたんだろう」と我に返るくらいどうでもいい作業なのですが(あぁ、また冒涜している……)。
 でもこれこそが普通の生活なのかもしれません。お手洗いで歯磨きしながらオヤジの陰口叩いたり、のどかなものです。やむにやまれぬ事情があったとはいえ、異様なストレス状態で労働していた時代は何だったのだろう、と、感慨深くすらあります。お給料さえもう少しまともなら、このまま事務雑用のオバチャンとして平和な余生を送るのも悪くないかもしれません。

 また「遠回りなショートカットキー」の続きのような話なのですが、混沌とした状況に対する応じ方というのは、大きく二つの志向性があるように思います。一つは黙々と片付け続ける作業型、もう一つは根本から整理方法を変革するシステム開発型。勝手な偏見で、理系男子などは後者が多い気がしています。
 わたしもシステムを妄想するのは大好きなのですが、結局のところほとんどの仕事というのは作業型なもので、一度このサイクルに入ってしまうと、人はなかなか革命的な方法など考えつかないものです。まぁ、年中すごいシステムを構想しているだけで結局何もしない人というのもいますけれど……。
 アスクルのカタログなどを見ると、「これがあればすべてが夢のようにスッキリするに違いない!」と一瞬の覚醒状態が訪れるのですが、結局また細部の細部へと舞い戻って行ってしまいます。

 やったこともないですが、最近、ちょっと総務のお仕事などに惹かれています。
 蛍光灯換えたり社宅の管理したり、なんだかすごく穏やかな気持ちになりそうです。こんなことを書いたら総務の方に怒られそうですが、会社の利益と直接関係のないところというのは、無駄なことにだけ異様なやる気を見せてしまうわたしのような人間には結構魅力的です。


『気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ』

リズ・ダベンポート 平石律子訳 草思社 1,365円

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